シシャモ
この魚を知らない人はあまりいないと思います。スーパーで冷凍して売ってたり、居酒屋で焼いたシシャモを食べた人は多いとおもいます。
そのシシャモが網で無料で簡単に大量にすくえる、そんな場所があるというので行ってみました。
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カナダの最東端に位置する島、ニューファンドランド。
カナダに10個ある州のうち、ニューファンドランド&ラブラドール州という州を構成している一部であるこの島は、春夏秋冬様々な自然のイベントがあります。有名なものとしては、初夏の流氷から始まる夏のホェールウォッチング。しかし、この流氷とホエールウォッチングの間に知る人ぞ知る、短期間のイベントがあるのです。
それが、シシャモの砂浜での産卵。
世界的にも珍しく、ここニューファンドランドではシシャモが砂浜に大挙してやってきて産卵します。魚類学者の教授によると、本来シシャモは沖合いの水深100mくらいで産卵するそうです。
ほんの一週間ほどの短いイベントですが、ピーク時には砂浜をの上をピチピチ跳ね回り、波打ち際の砂利はシシャモの卵まみれになります。そんなわけで、網もなにもいらない、シシャモ掴み放題となるわけです。
とにかく、そんなわけで行ってきました、シシャモすくい。
場所はシシャモの産卵で有名な Middle Cove。 ニューファンドランドの州都、St.John’s からちょいと北に行ったところです。
ニューファンドランド島のさらに右端の・・・
州都セントジョンズの北にあるミドルコーブ
ニューファンドランド&ラブラドール州の州都であるセントジョンズから、自転車でも40分前後と、サイクリングでエクササイズ&晩御飯確保 という、一石二鳥な場所です。
現地に到着してみると、結構人います。本来ならガラガラであろう駐車場は車で一杯です。簡単にシシャモがすくえるとあって、子供連れの家族も多数きてました。
そして、波打ち際まで近づくと・・・・いるわいるわ!!キャストネット使って捕ってる人もいれば、虫取り網で捕ってる人も。中には海パンでシシャモの群れに向かって飛び込んで捕まえようとしてる子供もいるし。まだ、水すんごく冷たいのに。
一応、日本から持ってきた渓流竿と振り出し竿2本持ってきてるんだが、肝心の餌のソーセージを忘れてしまったので、メタルジグを使ってギャングでもしようかと考えてたところ、なんと親切な人が、「俺のウェーダーと網使うかい?」と声を掛けてくれ、ありがたく、貸していただくことに。
そしていよいよ、シシャモすくい開始~
最初は人が入っていったら逃げるんじゃないかと思っていたんだけど、シシャモたちは子孫を残すことで精一杯なようで、ガンガン足元に寄ってくるので、容赦なくすくわせてもらいました!
結果、ひとすくいで20匹以上も簡単に捕れてしまうという、超簡単無料晩飯捕獲法!これじゃ金魚すくいのほうがぜんぜん難易度が高いよ・・・
面白かったです。この時は自転車だったので、帰りが大変でしたが・・・
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新鮮な生シシャモが手に入るなんてめったにないので、ここは刺身で食させていただきました。
まぁ、予想通り、アニサキスのアニーちゃんがいたんですが、目立つのでさっさと除去して醤油をたらして、口へ・・・
寿司も2カンだけ作ってみました
んまい・・・
産卵期なのか、皮と身の間にツルッとした食感のものがあって、それがまた喉越しを良くさせてくれる。
せっかく大量に新鮮なシシャモあるので、他にも色々挑戦。
シシャモの塩焼き
塩焼きはいままで冷凍の一夜干ししか食べたことがなかったので、なかなかおいしかったですが、身が崩れやすく、やはり一晩干してから食べるという方法を編み出した先人はすごいな、と思いました。
シシャモ味噌汁
味噌汁はもともと身がやわらかいせいもあって、味は△。やはり一夜干しなんかで水分を飛ばしたほうがおいしい。
シシャモの唐揚げ
これはおいしかった!外はサクサク、中はホロリと崩れる身。そこにレモンをジュワっと絞ると最高デス。
シシャモフルコース&ケベックビール
シシャモの新鮮なフルコースもさることながら、このケベックビールがまたウマイ。インターネットでも買えないのでカナダに行かないと飲めません。
そんなこんなで決行したシシャモすくい・・・日本では絶対できないこの非常に貴重な体験。このシシャモすくいができるのは例年7月の終わりから8月始めまで。年によって産卵の期間がずれるので、もし興味ある人はこのサイト(英語のみ)とかを参考にしてみてください。ちなみに、10年に一度の割合で産卵のない年があるそうですが、それは後になってみないとわかりません。
-----注記ーーーーー
*ここで呼んでるシシャモはいわゆる樺太シシャモとよばれるもので、現地では Capelin:カペリンと呼ばれてるものです。北海道のごくごく僅かな地域で取れる本物のシシャモではないので、ご注意ください。ちなみに、日本に出回ってる「シシャモ」のほとんどが、まさしくこのカナダ産、およびアラスカ産の「カペリン」 です。
*今回は刺身で食べてますが、アニサキスが見られました。もし、生食する際は気をつけてください。
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