ありえないくらい巨大なダツをさばいて食べてみた!

魚料理

2020.08.08





ダツっていう魚、知っていますか?
サンマを細長くしたような魚で、鋭い歯を持ち、海水魚ながら、川にまで泳いでくる魚です。

ダツ

以前、自分も多摩川でシーバスを狙っていた時にたまたま釣れたことがあります。

細長い魚なので、60cmくらいでもあまり引きません。

ところが、今回、九石大敷さんという漁業者の方からなんと、
1m30cmというわけわからないサイズの化け物ダツを送っていただきました!!

ダツ初めて見た巨大ダツ130cm!!

 

巨大ダツの他にも色々すごいのが獲れました↓

九石大敷さんのチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCLzSwM-roWoxLeZCG5j8UCQ

九石大敷さんのHPhttps://kuishi.jp/about/

九石大敷さんのインスタ:https://www.instagram.com/kuishi__official/

九石大敷さんのフェイスブックhttps://www.facebook.com/kuishi914/

 

九石大敷の漁師さん曰く、一回で何匹もこれくらいの化け物ダツが取れるそうです。
そして、ダツであるがゆえに値段がつかず市場で売れ残ってしまうそうです。

もったいない!!!

ということで、今回はこの化け物ダツを捌いてみました。




化け物ダツの外見

正直、最初はダツだとは思っていませんでした。漁師さんが魚種を間違えているのだろうと(失礼ですが)。
自分の知ってるダツは平均40cm、大きくても60~70cm。

まぁ、バラクーダと間違えているのだろうと。
それか、地方名でバラクーダとダツをまとめて「ダツ」とひとくくりで呼んでいるのだろうと。

が、どこからどう見ても本物のダツでした!!!漁師さん、すみません!
ダツ

受け取ったとき、あまりの大きさにびっくりしました。

自分の二の腕ほどもある胴回り。
ダツというより、海水魚版アリゲーターガーのような顔と歯。

ダツ

重さは5kgはあるんじゃないでしょうか。

ダツですよ!?  あの細いヒョロヒョロのダツが5kg!!

計測してみると、1m30cmでした。
1m30cmのダツ・・・・漁師さん曰く結構獲れるとのことで、
突然変異ではなさそうです。

ということは、ただ単に自分が無知だっただけ・・・・
やっぱり自然は偉大です。

まさか、1m30cm、5kgのダツがいるとは。

 

調理

さっそく調理に取り掛かってみました。

単身用のアパートの台所が小さすぎて、胴体が台所の台から飛び出し、
尻尾がガスコンロの端まで達してました。

まともな台所ほしいなぁ・・・

そして、本来なら鱗から落とすところですが、シンクに入らないので、
包丁でガシガシやると、鱗が台所周りに散乱します。

鱗は諦め、まずは長さを短くするために頭を落とします。

頭を落としてみると、骨が真っ青!

ダツ
ダツは小さいときから骨が青いの知っていましたが、1mを越えてもやっぱり青いんですね。

そして頭がごつい

ダツ

次に、内臓を取りますが、内臓の入ってる部分がながッ!!
内臓だけで、50cm超えているんですけど・・・・

割いてみると、出てきたのは30cmオーバーの卵!長い!
煮つけにして食べてみます。
ダツ

胃袋も当然見てみます。

さすがメーター越えのダツ。入ってるものも大きかったです。
ダツ
半分消化された状態で15cm以上ありました。

内臓も出して、3枚におろすのですが、体形が円筒形なので、まな板の上で安定せず
肋骨が硬かったので、綺麗におろすのが難しくきれいに切り離すことができませんでした。

なんとか背骨から切り離してみると、身の中にはブリ線虫がいました。
ダツ

たべても無害と聞くブリ線虫。
身から引っ張り出すと、納得。
ぶちゅ、と破裂して中から赤い液体でてきました。

アニサキスとは比べものにならないくらい脆いです。
これだったら気づかずに食べても大丈夫ですね。

3枚におろしたら、まずは刺身を作ってみます。

皮は青魚らしく、端っこを切ってから、身を押さえつつ皮を引っ張ると手でも
皮が綺麗に向けました。
それから中骨を取ればもう完全に骨はありません。
エソのようにわけわからんくらい中骨があるのならわかりますが、
これだけまとまった量の身が取れるのに値段がつかないとは・・・・。
中骨を取ったら、半分は刺身に。
もう半分は金串で炙りに。

刺身完成

ダツ

アラや肝、卵などは煮つけにしてみました。

ダツ

そして、頭はグリルで丸ごと塩焼きにしました。

ダツ
頭だけで30cmオーバーです。
頭のあまりの大きさにグリルがミニチュアに見えます。

出来上がりはこんな感じ
ダツ

まさにアリゲーターガー。




実食

早速刺身&炙りから実食してみる。
ダツ

従来の青魚といえば、サンマやイワシといった大きくても35cm前後の魚で、
刺身にするとどうしても身が薄くなり、歯ごたえと言ったものがなかったが、
この化け物ダツに限って言えば、まさに超肉厚青魚!

噛んだ瞬間、ムチムチムチと青魚の刺身を何枚にも重ねたような食感が味わえた。
ちなみに、味はいたってタンパクで、フライ、唐揚げ、ホイル焼き、塩焼きと
なんでも合うような味でした。生だったら、漬けにして翌日食べると身の甘味が
よく感じられました。

炙りも青魚は皮が薄くパリパリになってあまり好きではないのですが、さすが1.3m。
皮の厚みも増していて、皮の食感と身の食感を同時に味わえる一品になっていました。

次は煮つけ。
ダツ
アラと卵と肝を煮つけにしたのですが、卵の大きさにびっくり。

東北地方から上越地方で獲れるハタハタという魚の卵を食べたことある人いますか?
ぶりっこなどと地域では呼ばれているこの卵は卵一粒の殻が厚く、噛むとかなりの弾力で
プチッと弾けます。一杯食べると顎が疲れます。

巨大ダツはまさにこの卵と同じ大きさ、外見ですがハタハタと違って柔らかく非常に食べやすいです。
そして、ばらけやすいです。

う~~~ん、ここまで立派だったらカラスミ作りに挑戦すればよかったかな。

肝も普通においしかったです。

最後に、頭の丸ごと塩焼き!
ダツ
繰り返しになりますが、やっぱりアリゲーターガ―!

歯のところなんかはとくにそう。
これに噛みつかれたら逃げられんわ。

さっそく食べてみよう。

まずは頬肉。
頭のサイズの割にはあまり量は多くなかったですが、
ふつうに身よりもおいしかったです。

頭のお肉はかなりの量があり、食べ応えがありました。

そして一番おいしかった箇所。

それは、下あごの骨が口の先端からV字に伸びているんですが、丁度そのV字の間の
肉。なめらかさ、柔らかさ、食感ともにすべて良かったです。

釣り人からも漁師からも嫌われているダツ。

動画でもちょろっと出たんですが、50cmくらいのダツだったら捌きやすいし、
刺身もさっと作れるし小骨もないしで、個人的には、いらっしゃ~い、なんです。

さすがに1m30cmは「1人」だと消費面で辛いところがありますが、1m30cmのダツなんてスーパーでも売ってないし、捌くのもそれほど大変ではないので、経験としても良いですし、、複数人いればワイワイ言いながら食べるのも問題ないと思います。

味もそれほど悪くない魚なので、機会があったらぜひ食べてみてください。




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