高校の時に船舶免許を取ってからというもの苦節何十年(も立経ってないけど)、ついに船舶免許を使う日が来ました!
ペーパードライバーならぬペーパーキャプテンです。
知り合いの方と合わせて2名での釣行。
予報だと昼頃から雨とのことで、雨具完備での出船です。
ところが、船着き場から10mくらい先に2つブイがあってその間をバックで通らなければならないのですが、操縦が下手すぎて、なんとブイの間を通る前にその手前の船に接触。
それを見ていた貸しボートの店主。大声で、
店主「あの!ほら、あれ!免許!!もってるよね!?」
一応、持ってます・・・
こんなざまですが・・・。
貸しボートの店主に心配されながらなんとか出港。
目指すは沖の灯台です。

実釣
灯台付近に到着すると、な、な、なんと!
ナブラが発生しているではありませんか!


向こうの海面がざわついているのがそうです。
早速ジグを投げ倒します。

人生で多分、2回目か3回目のナブラ遭遇なんですが、
ナブラってテレビで見たり、ウワサで聞いたりしたほど
入れ食いではないんだな、というのが30分ほどルアーを投げ倒してわかりました。
その時持っていたのが、60gのジグしかなかったので、トップウォーターでも持っていればまだ釣れてたかもしれませんが、とにかく食いませんでした。

仕掛け図
そして、とにかく動きがはやい!!
長くても2,3投したらすでに圏外までナブラが行ってしまい、また船で追いかける、ということをしていました。
しかし、なんとかここで6ヒット4キャッチ。どうやら大量のハマチの群れだったようです。

群れが近づくと魚探のアラーム音が鳴りっぱなしでした。笑
10時ごろになるとナブラもどこかへ消え、灯台周りでタイラバもしてみましたが、反応がないので、大きく東へと移動しました。
あとで、これが恐怖の始まりになるとも知らずに・・・
25分後、次のポイントに着きました。
2時ごろ上がる予定なので、自分は落とし込み釣りの針にエビをつけて置き竿にしつつ、昼飯を食べていました。

昼飯を撮影しているときはカメラを頭に付けずに首から下げて、手でグイッとカメラのレンズだけ昼飯に向けていました。
その時、エビをつけて、底を引きずっていた落とし込みの竿がガタガタなり、カメラを首から下げたままやり取りへ。
リールを撒いているときはまぁ、どうせエソだろ、と思いカメラを頭に付けず、そのままにしていましたが、上がってきた魚体を見て激しく後悔。
なんといままで自分がずっと釣りたかったガンゾウビラメ!

いままで他の人が釣るのを横で見ていながら指を咥えてうらやましがっていたのですが、まさかこの魚が今来るとは!!
久しぶりに平たい魚を釣ったのですが、こんなにガクガク来るんですね。大学生のときにカレイを釣ったとき以来かな。
この頃から段々風が強くなってきて、海面も白波が立ち始めてきました。
そして、同船者が何匹目かのエソを釣った後、いよいよ波が高くなってきて危険度が増してきたため、内湾に戻る決断をしたのですが、この時すでにかなり荒れていました。船の8時方向から大きなウネリが断続的に来て、よく釣りの師匠から聞いていた船釣りで最悪の現象、ブローチングが起こるっているのはこういう時なんだ!と、まさに現場を体験しました。
雨もザーザー降りになってきて、大波に揺られながら大雨に打たれる同船者の姿を見て、海の恐ろしさ、自分の船長としての未熟さを思い知りました。
同船者のC木さん、本当に申し訳なかったです・・・。
なんとか大波に翻弄されながらも内湾へあと一歩の狭い航路があるところまでたどり着いた時、2人は絶望しました。
なんとその逃げ道である航路をふさぐように定置網が仕掛けてある!!!(涙)
荒れているときは岸に近づくほど波が高くなるので、なんとかこの定置網の先の沖に一旦行ってぐるっと周ってくるしかない!!!
そう思いここで思い切って沖に舵を切ったのですが、定置網の半分も行かないあたりで、すでに操船する小舟では航行不可能な大きさのウネリが発生しており、ウネリとウネリの間でなんとか回れ180度して岸側に戻ります。この時もブローチングで転覆するんじゃないかと、本当に恐ろしかったです。
そして再び戻ってきた定置網の根元、一番岸際の部分ですが、網の仕掛けてある部分と岩礁の間、5mくらいが何もないように見えたので、そこを大きなウネリの間隙をぬって、一気に通り抜けました。
もしここで水面下1mくらいにロープがあったり、暗礁があって引っかかったり座礁したりしたら間違いなく100%転覆していました。
そして、狭い航路をウネリのスキを見て無事通り抜けることができました。その航路を抜けると風裏になるので、一気に波がなくなります。
が、それでもまだ内湾につくまでは油断できないので、速度をあげ、無事まで生還。
こんなにほっとしたのは久しぶりでした。
本当に死ぬかと思いました。
その後、一旦雨が上がったので、まだお昼だし、もうちょっと釣りしていこう、ということで、穏やかな内湾でまたジグを付けてキャストしました。以前にも釣ったことがあった場所であんまり釣れないので、カメラは頭に付けてませんでした。
と、一投目で着水してからフォールでパラパラ出ていたラインがいきなり、バララララララッ!と出たので、すかさずアワセ!!
またカメラ動かしてないときに来てしまった・・・。
しかも・・・・なんだかすごい重量感!
あんまり引かないけど、引くときは一直線にドラグからラインを出していきます。そして、また引かなくなって重くなるだけ・・。
なにこれ?魚?
生き物っぽいけど・・・。
そして、水面まで上がってきたのは、なんと今まで見たことないくらい大きなサワラ!!!
同船者のC木さんになんとかすくってもらい、無事取り込めました。取り込んでよくよく見ると、なんでこんな引かないのか分かりました。ジグが頭に刺さっていました。笑
道理で!
リーダーは6号ですが、サワラの歯だったら一瞬でしょう。
頭のスレ掛かりで無事ゲットすることができました。血抜きして有り難く食べさせてもらいます。
その後もその場所で粘りましたが、なにもあたらず・・。
13時半ごろにまた雨が降り出したため、撤収となりました。
サワラ 83cmでした!

本日の釣果

サワラ 83cm
ガンゾウビラメ 35cmくらい
ハマチ40cm~50cm 4匹
調理実食
死にかけたもののマグレの連続で色々魚が釣れましたので
さっそく調理してみます。
捌いてみると、とても捌きやすい魚でした。
鱗はほとんどなく、骨がガチガチに硬いわけでもない。
このサイズの魚は中骨が小骨抜きで抜きづらく、小骨抜きが機能しないことが多いのですが、とても抜きやしゅい。
また肋骨もやわらかく、しかも腹底まで伸びてないので、美味しいハラミの部分をしっかり残して肋骨を剝き取ることができました。
そういえば胃袋の中には4cmほどのカタクチイワシのほとんど消化されたのが3匹ほど入ってました。
柵の状態までなんなく捌けたサワラ。
お刺身はもちろんですが、ここからは誕生日プレゼントでもらったバーナーを使って炙りサワラ作ってみました。
このバーナー、前からほしかったんです。
そしてできたのが、サワラの刺身と炙り!
さっそく食べてみると、動画でも言ってますが、なんでサワラが人気の魚なのかよくわかりました。なんたって、とても捌きやすい!鱗なし、小骨なし、肋骨取りやすい、小骨取りやすい!
そしてその味!今回は血抜きのみで神経締めはしていなかったのですが、その日のうちに料理したのにも拘わらず、身が硬直していませんでした。そして身に乗っていた脂!このサワラと呼べるサイズのサワラを食べて、初めて魚の脂にも種類があることを知りました。寒ブリなどは非常に脂が乗っていて、確かに美味しいですが、サワラと比べると、脂がキツイというか、くどく感じました。それに比べると今回食べたサワラの脂は透明感があり、「ザ・上質な脂」というのがぴったりでした。
これはたしかに狙いたくなります。釣ってよし、捌いてよし、食べてよし。
しかし、アラで焼いたこれを見るとなかなかそうも行かないなぁ、と痛感します。この歯だったらたいていのラインは一発です・・・
今回はジグがたまたま頭に刺さりなんとか取り込めましたが、運以外のなにものでもありません。
83cmもあったので、さすがに一人では食べ切れず釣りの師匠に半身を献上。
それでも食べ切れないので、刺身以外に西京漬けを作ってみました。
これで3日ほど冷蔵庫で寝かせました。
普通の味噌に酒と黒糖を入れました。
こんな感じに焼けました。ちょっと焦げた味噌が逆に香ばしさを出してくれます。
味噌の塩分で身が締まったせいか、けっこう固めでしたが、味噌の香ばしい香りと魚のふんわりした風味が絶妙で、さらに皮目の脂がトロッとしていてご飯がほしくなりました。
ただ、通常は甘味噌を使うところ通常の味噌を使ったため、若干しょっぱかったのが残念でした。
さて、ここから先は動画には載っていない卵。煮ても美味しいですが、とてもきれいに取れたので、人生初のカラスミ作りに挑戦してみました。失敗すると思っていたので動画は撮ってませんが、結果的には成功だったと思います。
作り方を検索すると塩水の中で、楊枝で血管を慎重に取り除く、とあったので、やってみましたが、まったく取れなかったので、この工程を無視して、塩漬けにして4日くらい冷蔵庫に入れておきました。適当です。
4日後、しっとりした卵の塩を取って干したらこんな感じになりました。
けっこうカチカチになっていて、これで完成だと思ってちょっと食べてみたらしょっぱすぎて食べれたもんじゃありませんでした。その話を友人にすると、わざわざ工程を送ってくれて、それによると5つくらいある工程の2つ目までしか終えてませんでした。
なんでもこのあと水に一日付けて塩分を抜いて干すんだとか。
やってみました。
一日つけたら薄肌色のフニャフニャボディーになっていて大丈夫かと思っていましたが、天日干しするに従い、濃厚なオレンジ色になってきました。上の房の先が切れているのが、塩漬け乾燥後に完成だと勘違いして齧ったあとです。
天日干しすること5日。
本当は10日くらい干すらしいですが、待てないので食べてみます。
定食セット一口食べてみると、おお!
塩辛さが抜けて明太子をぎゅっと凝縮させたような味!
そして後味がものすごい日本酒を誘う!
酒盗を何回か食べたことはあったが、こんなに酒は進まなかった!これはもし機会があったらまた作ろう。
みなさんもオススメです、自家製適当カラスミ。
適当に塩漬けして、乾燥させて塩抜きして、また乾燥させれば出来上がり。本当はネットかなんかに入れてベランダとかに干すんだろうけど、我が家にはそんなのないから陽の当たる洗濯機の上に置いて乾燥させていたにも拘わらずこの旨さ。
カラスミ、ほんとおすすめです。
日本酒を忘れずに・・・。
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