淡水の超巨大魚、2m越えのチョウザメ釣りの方法

カナダで釣り

2019.12.13




夏から秋にかけてカナダに行く機会があったので、せっかくなので、太平洋に面するブリティッシュコロンビア州に寄って、怪魚で有名なフレイザー川に行ってきました。

ここではキングサーモンや紅鮭なども多く登ってくるため、サーモンフィッシングの人気のスポットです。そのサーモンの死骸などを目当てにこの川にはおそらく世界で一番大きいであろう淡水魚がいます。

チョウザメ  巨大魚

それは白チョウザメ

正式には白チョウザメといって英語ではwhite sturgeon (ホワイトスタージェン)と書きます。
よくカタカナでスタージオンなんて発音されていますが、一番近い発音はスタージェンです。
これはシマノの釣り番組で、村田基さんがスタージオンと呼んで釣っていたり、最近では怪魚ハンターで女優の水野裕子さんや、そのアシスタントの武石憲貴さんが、北米3大怪魚と銘打って、テキサス州のアリゲーターガ―、
カナダ東部のマスキー(番組ではマスキーパイクと言ってましたが、そんな魚はいません。正式名はMuskellunge マスキランジ)、そして、カナダ西部ーブリティッシュコロンビア州の白チョウザメの3本立てで釣っていました。

私自身が白チョウザメを知ったのは、River Monsters(リバーモンスターズ)という Animal Planet(アニマルプラネット)という海外のチャンネルで放映されている番組でした。

Jeremy Wade ジェレミーウェイドというナイスなシルバーのオッサンが世界をまたにかけて、人が謎の怪魚に襲われたという事件を科学的に追及するんだけど、なんだかんだで、ただ釣りがしたいだけ、という番組です。
その番組を見たときは、その番組の編集の仕方が凝っていて、番組としては面白いのですが、イマイチ、チョウザメの生々しさ、大変さ、魅力が伝わりませんでした。ところが、上記の日本の番組を見て、これはいつかやってみたいな、と思い始めました。

ということで、行ってきました、カナダ。

前置きが長くなりましたが、今回の記事はカナダのチョウザメ釣りについて書きたいと思います。




場所

カナダの西部の州、ブリティッシュコロンビア州に流れるフレイザー川が有名ですが、その南にあるアメリカのワシントン州でもある程度の大河であればチョウザメは釣れてるようです。Youtubeにワシントン州のチョウザメ釣り動画もいくつか上がってます。

今回、私はフレイザー川で釣ってきました。アクセスとしては、関東からだと、成田→バンクーバーの直行便が一番楽だと思います。
私は貧乏なので、上海経由で20時間の路線でしたが。




時期

ワシントン州の川の状況についてはわかりませんので、ここからはカナダのフレイザー川についてのみ話します。
このフレイザー川は世界遺産のロッキー山脈からの溶け水が流れ込んでおり、秋になると、ウェーダーなしでは水
の中に入れないぐらい冷たいです。また、今回釣ったミッションという街の付近は川の最大深度が10mあります。
こういった川の一番深いところにチョウザメが潜んでいます。

この川で釣れる魚の種類ですが、今回利用したSilversides Fishing Adventuresさんのウェブサイトでカナダ西岸で釣れる各魚種のシーズンが乗ってるページありましたので、詳しくはそのページを見てみてください。

これですと、チョウザメは4月―11月につれると出ていますが、ほかのアングラーなどに聞くと、チョウザメは年中釣れるそうです。おそらくフィッシングガイドという釣りビジネスで客に釣らせることを考えると、この時期がベスト案でしょう。

特に、夏から秋にかけてフレイザー川には様々な鮭が産卵のために登ってきます。そして、産卵を終えて死んだ鮭が、川底に沈み、チョウザメはそれらを食べるようになります。
登ってくる鮭の量が半端ないので、この時期は川底に大量の鮭の死骸が沈みチョウザメも一番活性が高くなるようです。そのため、上のウェブサイトでも夏から秋はホットな時期になっています。
ちなみに、私は11月8日に行きましたが、20分に一回くらいの頻度でアタリがありました。




チョウザメについて

詳しくはこちらのウィキペディアを読んでいただければ、よりチョウザメのことが分かると思うので、一般的な知識についてはそちらにお任せして、実体験、および実際にアングラーや今回利用したガイド兼船長からの情報を書きます。

まず、このフレイザー川にいるチョウザメは何種類かいますが、代表的なのはWhite Sturgeonと呼ばれる白チョウザメとGreen Sturgeonと呼ばれる緑チョウザメです。どちらとも保護の対象になっていますが、白チョウザメはキャッチ&リリースが可能で緑チョウザメに限っては釣りも禁止と定められてます。どうやって白と緑を釣り分けるかは知りませんが、ここで20年近くガイドをしている船長に聞くと、いままで緑チョウザメは見たことないそうです。これだけ商業ベースで釣りが行われていても釣れないほど数がいないので保護はうなづけます。

そして、釣り人として一番気になるのは大きさではないでしょうか。船長に聞くと、アベレージサイズは1.7m~2.2mだそうです。それより小さいサイズも大きいサイズも結構珍しいそうですが、2.5mクラスはワンシーズン(初夏から秋)に何本か上がるそうです。

そして今まで釣れた一番大きいのは3m50cmくらいだそうです。2016年夏にも3m越えが一本上がったそうです。
今までで、取り込めなかったけど一番大きいのは、4mくらいあったそうです。(汗
自分に掛かっても上げられる気がしません。笑

様々な種類がいるチョウザメですが、ロシアにいるベルーガチョウザメは6m超えるって先ほどのウィキペディアには書いてありますね(汗

100年以上生きる個体も確認されているので、大きさとなると青天井かもしれません。
ただ、船長に言わせると、多くのアングラーが目標としてる3m越えはワンシーズン(初夏から秋)に1~2本しかあがら
ないらしいので、もし、3mクラスが釣れたらラッキーです。




フィッシングライセンス

日本でもあるところはありますが、カナダと日本の釣りの大きな違いの一つでもあるんではないでしょうか。
いわゆる、入漁券です。これがないと釣りができません。持ってない状態でレンジャーに捕まると、最悪道具を全部没収されます。ライセンスの取得の仕方ですが、ブリティッシュコロンビア州の州のサイトから購入します。まず、自分のアカウントを作成し、その後、下記のライセンスを購入することになります。これらのライセンスは予めプリントアウトして当日は忘れずに持っていきましょう。レンジャーに捕まったときに、家に忘れたといっても当然信じてもらえません。

必要なライセンスは釣る場所によって異なり、最大3種類のライセンスが必要になります。
1、フレッシュウォーターライセンス
2、タイダルライセンス
3、チョウザメライセンス

ポイントとなってるミッションという町周辺ですが、実は町に掛かっている陸橋から上流が淡水域、下流が海水域とざっくり決められていて、下流で釣るならばタイダルライセンスが必要ですし、上流ならばフレッシュウォーターライセンスが必要です。日本の川でも大体海からの第一橋までは海水域と定義されている場合が多く、その端までだったら漁業権などが設定されておらず遊漁券なしで釣りができる場合があります。
3、のチョウザメライセンスはいずれの水域でもチョウザメを釣る場合は不可欠になります。
1と2については、時期やその日のコンディションなどで境界となってる橋の、上下流にポイント移動する可能性
があるので心配な方は2種類とも購入されていたほうが良いかと思います。自分の場合は船長にそうオススメされました。




釣り方

何もわからないのでガイドさん付きで釣ってきました。こちらがガイドさんのHPです。
実は例の水野さんと武石さんがお世話になったガイドさんです。Youtubeのコメントでアピールしていたのを見つけてコンタクト取りました。

予約の取り方ですが、7月~10月上旬までは非常に人気のため、その期間で釣りに行くのなら、少なくとも2カ月前~半年前に予約を入れることをオススメします。私は11月4日に予約メールを送って9日に釣りをしてきました。さすがに11月になると予約もポツポツと言っていましたが、この時、来年の夏にはすでに何件か予約が入っていると
言っていました。




ガイド料金

気になる料金ですが、こちらが料金表です。ページの中ほどまでスクロールするとあります。
やっぱり、ボートをチャーターするだけあって、安くありません。私は一人で、6時間コースで行ってきたので、この560ドル(税抜)を一人で払いましたのでなおさら高かったです。ただ、3~4人で行けば、加算料金がかかりますが、割り勘にすると一人当たりの料金は安くなります。この料金には道具代、エサ代、ウェーダーレンタル代も含まれていますので、手ぶらで行けます。

ただし、ボートが出る場所がMissionミッションと呼ばれる場所で、バンクーバーの中心地(ダウンタウン)から車で高速を使い1時間30分弱かかる場所にあるのですが、ここまでの移動は含まれてません。
ですので、レンタカーを借りるか、+$150でホテルからミッションまでの往復を頼むこともできます。
また、上記のライセンスも各自取得となるので、忘れずに取得して、プリントアウトして当日に持っていきましょう。
最後に、日本人にはなじみが薄いですが、釣り終えてからのチップ代も忘れずに払いましょう。

応募フォーム(ページの真ん中から少し下です)に連絡を送ったら、いよいよ予定を詰めていきます。
おそらく、メールの返信相手はLouise ルイーズさんという方だと思います。
この方は船長の奥さんで、予約、電話などを担当しています。メールでの打ち合わせの後、日程、人数、時間、コースが決まると、ルイーズさんからPaypalの請求書がメールに送られてきます。
クレジットカードでの前払いになります。paypalで支払いが確認されたのち、ルイーズさんからPDFファイルが送られてきます。これには集合時間、場所、ルール等が書かれているので目を通してください。
この送られてくるPDFファイルで面白いのはお酒の欄ですかね。

「ボートの上で酒を飲むのは法律で認められていないが、私たちは罰則を取り締まる立場ではないので、悪酔いしなければご勝手に」というところです。
飲酒運転は、カナダでも当然違法なので、一人で来る方は控えたほうがいいと思います。




現地到着

それではいよいよ、予約も完了し、当日、時間通りに場所に来たとしましょう。現地にはトイレがありません。
小さい掘っ立て小屋みたいなレストランがあり、そこで、なにか物を買えばトイレを借りることができるかもしれません。私が利用したのはここTim Houtonsです。ここの方がゆっくりできるし、朝食も取れるしトイレも使えます。
いったん船に乗ると、男性なら小さいほうはバケツにできますが、女性は両方、男性も大きいほうはできません。
ですので、一時間前には現地に到着しておいて、準備を整えて行ったほうがいいかと思います。
現地に着いたら船長と会います。船長のブライアンさんはCustom Weldというボートを引っ張ってる車ですので、簡単に見つかると思います。挨拶をし、ブライアンさんが船を下ろして、OKがでたら、いよいよ船に乗り込みます。




釣り開始

川べりのハーバーを出たらポイントに向かいます。ポイントはその時期や鮭の遡上状況、潮などをみて判断するそうです。私が釣った時はハーバーそばの橋から200~300mほど下流に行ったところでした。

ポイントについたら、船長のブライアンさんが全部やってくれます。
エサの準備、キャスト、道具のセット等すべてです。
それは嫌だ、という方は、聞いてみればどれか一つはやらせてくれると思います。

私はキャストをやらせてもらいましたが、一投目から失敗してバックラッシュしてしまい、一回切りでした。笑
しかし、アワセは自分やる、と申告して、自分でやらせてもらいました。何も言わない場合は、おそらくブライアンさんがアタリが来て、アワセてから竿を渡す大名フィッシングになると思います。

タックル

竿はオクママカイラという竿で、レビューを見ると、これでオヒョウを釣ってる人もいるそうです。値段は手頃ですが、1ピースロッドなので、持ち運びが不便ですね。
リールは申し訳ないですが、どこのメーカーかわかりませんでした。ただ、両軸リールである程度大きいリールであればなんでもいいと思います。動画の画像で確認してもらえれば、と思います。ラインはPEラインの150lb(!)です。
ぶっといですねー。500mほど巻いてあるそうです。そこに、深海のキンメダイ釣りで使うような80号くらいのおもりを付けます。ハリスも150lbくらいのPEラインで針は50号くらいの軸の太い針です。カエシはルールにより潰してあります。針の種類も動画で見てみてください。

エサ

前述しましたが、鮭の遡上時期はイクラを目の細かいネットで包み、大きめのピンポンボールくらいの大きさのものを糸で縛ってピンポンイクラボールを作ります。大物狙いの場合は、鮭の背骨部分をまるまる一つ、もしくは、鮭の半身を丸ごと付けます。基本はその時期に川にいるものを使います。

アタリ

最初は竿先にチョンチョンと、あの巨体からは信じられないくらい小さいアタリが来ます。
それからググーと竿をしならせるのがパターンです。この時に合わせます。
最初のチョンチョンの時は口の下にある4本のヒゲでエサに近づき、口の位置に持ってきている状態ですので、アワセても掛かりません。ですので、竿が完全に引き込まれてから合わせましょう。
チョウザメの口はやわらかくて肉肉しいです。鯉にちかいですね。一回かかれば、カエシの無い針でもラインテンションを緩めなければ、バレることはまずないと思います。

ファイト

竿が大きく引き込まれたときに合わせ、針掛かりするといよいよファイト開始です。
チョウザメのサイズや個体によって様々なファイトパターンがあり、すべてを網羅するのは不可能なので、いくつかよくみられるパターンを解説します。

ファイトパターン1ー掛かった後、水面へと急浮上し、ジャンプしたあと、また川底に潜り、そこから川底をすごいパワーで泳ぎまわり、ラインをガンガン出すパターン。私のチョウザメも1匹目と2匹目はこのパターンでした。

ファイトパターン2ー掛かった後、水面へ急浮上せず、最初から川底をすごいパワーで泳ぎまわるパターン。私の場合は3匹目がこれでした。

ファイトパターン3-掛かった直後は上記の1か2ですが、ボートが陸付けされず、十分に水深がある場所で取り込みがされる場合は、まれにボートの目の前でジャンプをすることがあるそうです。ただ、船長のブライアンさん曰く、ほとんどのチョウザメが疲れてボート際まで来るため、このパターンは稀だそうです。

いずれのパターンもかかる魚のサイズがサイズですのでファイト時間は少なくとも20分は見ておいてください。
針の掛かりどころや、水流、釣り人、その他条件によって異なりますが、ここにファイト時間とチョウザメの大きさの目安を実体験から載せます。

1.80m=18分
1.98m=40分
2.03m=35分

 

ほとんどの場合、一走りでラインを50m以上出されると思いますが、でかいやつ程、一回で出すラインの量がすごいそうです。一気に100m以上出された場合は2.5mクラス、もしくはそれ以上を想定したほうがいいと思います。
私の2.03mのチョウザメも一気に50~60m走りましたので。

そして一つ思い知ったことがあります。30分のファイトはもう釣りではなく苦行ですよ。
一匹釣った時点で全身ガクガクでした。ですので、これから行かれる方、ぜひとも行く前に筋トレをオススメします。鍛える部位は3か所。

握力
上腕二頭筋
腰回りの筋肉

です。上腕二頭筋はロッドの持ち方を工夫すれば何とか負荷を軽減できますが、握力と腰の強化は必要不可欠です。
実際、私は3匹目との格闘の最中、握力が限界で水中に突っ込まれたとき、握力が緩んで竿を離しそうになりました。
腰はもう言うまでもないと思います。楽しい釣りで体を故障させないためにも行く前の筋トレは強くお勧めします。

取り込み

2通りあります。
掛かったあと、徐々にボートを陸に近づけ、最終的にチョウザメを水深の浅いところに引っ張っていく場合と掛かってもボートを移動させずに、チョウザメをボートの横まで寄せ、そこで針を外し、逃がす方法です。
基本的に小さいものはボート横から。
大きいものは浅場まで行って写真というのが流れです。私の一匹目のチョウザメ1.80mはボート横からでした。
私にとっては十分大きかったんですが・・・・

浅場での取り込みに関してですが、流れとしては、掛かった直後に、チョウザメの動きを見ながら、徐々に、ボートを陸に向けて発進させます。ボートを陸付けし、最初に船長がボートからおりますので、船長に竿を渡します。
その後、釣り人自身もボートから降ります。
フレイザー川は川底が粘土質で、一旦足がある程度沈みこめば滑りませんが、沈まないとツルツルです。
私はボートからジャンプして降りたとき、見事に滑って、いきなり川底に尻もちついて、ウェーダーの脇から冷たい雪解け水がドバドバ入ってきました。笑
皆さんは気を付けてください。
ボートから降りたら、船長から竿を受け取ります。そしたら、船長が針を外してくれますので、竿を船首に置きます。この時ついでに、青いメジャーを取ってくれ、と言われる時がありますので、取って渡してあげてください。
この竿をボートにおいてメジャーを取るという作業を船長が行う場合があります。この場合、船長がチョウザメから離れている間は釣り人がチョウザメを押さえていなければなりませんが、コツが2つあります。

1.チョウザメを裏返しにしておく。
2.裏返しにしたら、呼吸ができるように必ず口を水中に
沈めておく

の、二つです。
2.は問題ないと思いますが、1.は絶対に裏返しにした状態を保持していてください。私は写真撮影のためにチョウザメを表に返したとき、ものすごい力で暴れられて危うく写真を撮る前に逃がしそうになりました。
いくら疲れているとは言っても、自分より大きい生物。パワーは半端ないですよ。

ですが、ひっくり返して白いお腹を見せるとものすごい静かです。鯉の目を隠すと穏やかになる、と似たようなものでしょうか。

写真を撮り終えたら、ルールにより、速やかにリリースすることが義務付けられてますので、例え、キャビアをたっぷり持っているメスのチョウザメであっても、名残惜しいですが逃がしてあげましょう。

 




費用

ガイド料6時間コース:588ドル
フレッシュウォーターライセンス年間券:80ドル(長期滞在だったため年券を買ってます。)
タイダルライセンス一日券:7.35ドル
チョウザメライセンス一日券:15ドル
レンタカー(ガス代込):93.86ドル
ライセンスプリントアウト:1.4ドル
ガイドさんへのチップ:100ドル

合計885.61ドル
1カナダドル=80円だとして、
70849円掛かりました。

最後に

このような流れでチョウザメを釣りました。海外であること、そして対象魚のサイズからして、何から何まで規格外で大変だとは思いますが、一生に一匹は釣ってみたい、アングラー垂涎のターゲット、天然のチョウザメ。ぜひ、みなさんも入念な準備(特に筋トレとか筋トレとか)を行って挑んでみてください。

実釣編へ




タグ, , ,

コメントを残す

※メールアドレスが公開されることはありません。